女子高生にカバン持ちさせてるの!?上田が初めて心を動かされた話 (ep.5)
おちつき地方創生ラジオ 第5回(EP.005)/配信日: 2026.07.06/再生時間: 01:06:46
この回の概要
この回を聴くと、上田敏孝が代表理事を務める一般社団法人地方WEB3連携協会が全国の高校で進める「アントレプレナーシップ重点拠点校」の取り組みの中身と、そこから見えてきた高校生たちの並外れた行動力、そして青森県八戸市での中高生向けプロジェクトの現在地がわかります。地方創生の現場を毎週飛び回る上田が、この一週間で実際に見聞きしたリアルを、かねりんとの雑談混じりのセッションで語る回です。
今週の本題は「アントレプレナーシップ重点拠点校」。高校生の総合型探究活動が社会とつながるよう地方WEB3連携協会が無償で支援する取り組みで、全国各都道府県2校限定、まず30校を対象にしている。上田は今週だけで3校を訪問し、兵庫の青楓館高等学院(通信系サポート校)、東京都武蔵野市の私立聖徳学園、神奈川県立横浜南陵高校をまわった。学校を選ぶ基準について上田は、生徒の表情や声、そして学校側、特に管理職が、まだできていなくてもやろうとする意欲を持っているかどうかを重視していると説明した。
中でも聖徳学園の事例は象徴的だ。今の高校2年生たちが中学3年生の頃に3人で立ち上げた新潟県阿賀町との連携プロジェクトが、仲間が仲間を呼ぶ形で今では20人近い規模に成長。立ち上げメンバーの一人は、フィールドワークが始まる前から単身で現地の自治体に乗り込み、3日間ほど滞在してビジネスアイデアを練り、自治体からふるさと納税返礼品の企画という仕事を個人で受注したという。上田はこうした行動力について「大人たちがわからないだけ」で、フィールドさえ用意すれば生徒たちは動けると語った。
上田は、突出した行動力を持つ子どもたちを見るにつけ、それが本人の資質なのか親の教育方針によるものなのかという話にも及んだ。実際に話を聞くと、その生徒は小学生の頃から探究的なプログラムに参加していたといい、親の教育方針が影響している可能性を上田は感じているという。一方で上田自身も1歳の娘に対しては、英語でのコミュニケーションにストレスがない程度の支援はしたいが、それ以外は本人の自由に任せたいと語った。
この重点拠点校を横につなぐネットワーク構想も進行中だ。探究活動が進んでいる学校とこれから取り組む学校をつなぎ、先生同士がノウハウや先行事例を共有できるコミュニティを夏休み明けから立ち上げる予定。現時点でのエントリーは11校(全体30校の枠のうち)で、埼玉・神奈川・東京など関東圏と兵庫はすでに埋まりつつある一方、愛知の枠はまだ残っている。上田は、教育とは知識のインプットではなく体験だと考えており、記憶はミルフィーユのように重なっていくもので、現地に行って人と出会う経験こそが後々まで残ると語った。
もう一つの主要トピックは、上田が「カバン持ち」として同行を許した高校3年生の生徒会長についてだ。彼女は学校の探究活動の方針をめぐって先生と対立したことをきっかけに、学生と企業をつなぎ双方に価値をもたらすビジネスモデルを考案。ビジネスコンテストでグランプリを獲得し、地元企業数社から出資を受けて実際に起業した。片道2時間かけて通学しながら、この2ヶ月で50社ほどと打ち合わせを重ね、心無い対応を受けることも多いというが、「今の自分を逃したことを後悔させてやりたい」「価値のある人材になりたい」と語っているという。上田は普段、自分のやり方を真似てほしくないという理由で同行の申し出をほぼ断っているが、この生徒の行動力の突出ぶりから今回は例外的に受け入れる方針だという。
冒頭では、青森県八戸市の「ラブハチプロジェクト」の進捗も語られた。若年層の流出という地域課題に対し、地方WEB3連携協会が地元の青少年JCI(青年会議所)と連携し、10人に満たない八戸市の中高生を対象に、地域事業者とのビジネスづくりを支援する取り組み。生徒は一人あたり100個のビジネスアイデアを持ち寄る予定だったが、上田自身は台風接近の影響で現地訪問を取りやめ、オンラインでの参加に切り替えた。あわせて、地方出張の多い上田がテザリング通信を主に使っているという話や、移動が多い人ほど大手キャリアの回線の方が安定するという実務的な雑談も交わされている。
番組の終盤では、社団法人としての公式な発表文がどうしても堅く温度感が伝わらないという話から、ポッドキャストで「中の人」の本音を届ける意義をあらためて確認。ハッシュタグをつけて投稿してくれたリスナーから「うちにも来てほしい」との声が届いたことも紹介され、上田は交通費なしでもいつでも駆けつけると応えている。また、RXDAOのDiscordコミュニティについても触れられ、今後は番組の概要欄にリンクを掲載していく方針が決まった。
目次(タイムスタンプ)
- 0:00 オープニング
- 1:50 明日の八戸行きが中止に
- 2:02 八戸ラブハチと青年会議所、中高生のビジネス挑戦
- 6:00 地方でどう配信する?通信とキャリアの話
- 9:26 「アントレプレナーシップ重点拠点校」とは
- 10:40 今週訪ねた3校(青楓館・聖徳学園・横浜南陵)
- 13:20 AIを使う子どもたち、入れられない大人
- 20:00 3人から広がった生徒主導の地域プロジェクト
- 25:00 探究が進む学校と、これからの学校をつなぐ
- 29:10 先生同士のコミュニティをつくる
- 30:40 埋まっていく都道府県の枠
- 32:20 教育とは体験である
- 35:00 わが子には「基本は自由」
- 37:20 起業した女子高生、行動力がバグっている
- 44:00 高校生が会社を作れる時代
- 49:00 「カバン持ち」に初めて心を動かされた理由
- 54:20 来週の予定と、愛知を開拓したい
- 57:00 エンディング
- 57:50 アフタートーク:プレスリリースにない「リアル」を声で
この回でわかること(Q&A)
「アントレプレナーシップ重点拠点校」とはどんな取り組みですか?
地方WEB3連携協会が、高校生の総合型探究活動が社会とつながるよう無償で支援する取り組みで、全国各都道府県2校限定、まず30校を対象にしている。上田は今週、兵庫の青楓館高等学院、東京都武蔵野市の私立聖徳学園、神奈川県立横浜南陵高校の3校を訪問した。
学校を選ぶ基準は何ですか?
生徒の表情や声、そして学校側、特に管理職が、まだできていなくてもやろうとする意欲を持っているかどうかを上田は重視していると説明している。
聖徳学園の探究活動の事例はどんな内容ですか?
今の高校2年生たちが中学3年生の頃に3人で立ち上げた新潟県阿賀町との連携プロジェクトが、今では20人近い規模に成長した。立ち上げメンバーの一人は単身で現地の自治体に乗り込み、3日間滞在してビジネスアイデアを練り、ふるさと納税返礼品の企画という仕事を個人で受注したという。
上田が「カバン持ち」として同行を許した高校生とはどんな人物ですか?
高校3年生の生徒会長で、学校の探究活動の方針をめぐる先生との対立をきっかけに、学生と企業をつなぐビジネスモデルを考案。ビジネスコンテストでグランプリを獲得し、地元企業数社から出資を受けて起業した。片道2時間かけて通学しながら、2ヶ月で50社ほどと打ち合わせを重ねているという。
青森県八戸市の「ラブハチプロジェクト」とは何ですか?
若年層の流出という地域課題に対し、地方WEB3連携協会が地元の青少年JCI(青年会議所)と連携し、10人に満たない八戸市の中高生を対象に地域事業者とのビジネスづくりを支援する取り組み。今回は台風の影響で上田の現地訪問がオンライン参加に切り替わった。
重点拠点校同士のネットワークづくりの狙いは何ですか?
探究活動が進んでいる学校とこれから取り組む学校を横につなぎ、先生同士がノウハウや先行事例を共有できるコミュニティを夏休み明けから立ち上げる予定。現時点でのエントリーは11校(全体30校の枠のうち)で、埼玉・神奈川・東京など関東圏と兵庫はすでに埋まりつつある一方、愛知の枠はまだ残っている。
この回を聴く
おちつき地方創生ラジオは、毎日、全国の地域や学校をまわる上田敏孝が、現場で見た“地方創生のリアル”を語り、かねりんが本音で聞いていく対談番組。そわそわする地方創生が、おちつく。毎週更新。